読書講座「『新しき村に就いての対話』を読む−新しき村の出発点」(実篤記念館)

9/7に紹介した(id:musha-gumi:20080907)読書講座に行ってきた。台風接近で開催が危ぶまれたが、雨もあがり無事開催されてよかった。新しき村に関する文章は、その思想のインパクトのため、その受け止め方にばかり注意が行ってしまうが、文学作品として読むという視点が新鮮だった。また、新しき村トーマス・モア的なユートピアではなく、人間の欲望を踏まえた部分が大きいという指摘も勉強になった。エコロジーよりは合理主義、機械主義というのは、荒俣宏の「村」解釈とも一致する部分があり、おもしろかった。
今年は新しき村創設90年で、10/25からは秋の特別展「新しき村90年」が実篤記念館で開催される。その他、新しき村美術展など、「村」関連の催しが開かれるので、いろいろと考える良い機会だと思う。