「芸術新潮」、次号はゴッホの手紙特集

「芸術新潮]2010年10月号(9/2発売)の特集は「今こそ読みたい ゴッホの手紙」。昨年20年ぶりに新訳書簡全集がオランダで出版されたのにちなんで、特集されるようだ。

筒井康隆『現代語裏辞典』

その昔『乱調文学大辞典』の「武者小路実篤」の項を読んだときは、結構トラウマになったが、今作には幸い実篤の項はなかった。「白樺」の項目はあったが、それほど切れ味があったわけでもなし。現代語裏辞典作者: 筒井 康隆出版社/メーカー: 文藝春秋発売日:…

『終着駅 トルストイ最後の旅』

今年公開される映画、「終着駅」の原作。ジェイ・パリーニ著、篠田綾子訳で、新潮文庫の8月の新刊。単行本では、1996年12月に晶文社から『終着駅 トルストイの死の謎』という題で出ていた。終着駅―トルストイ最後の旅 (新潮文庫)作者: ジェイパリーニ,Jay Pa…

寺澤浩樹氏『武者小路実篤の研究』

寺澤浩樹氏による実篤研究の単著『武者小路実篤の研究−美と宗教の様式』が刊行された。これまで発表された論文と書き下ろしからなる、実篤研究のみの単行本であり、一冊全部実篤の論文というのは壮観である。Amazonでの登録を確認したので、当blogでもご紹介…

『龍となれ雲自ずと来る』(小池邦夫監修)

絵手紙で有名な小池邦夫氏の監修による、実篤の画讃集が清流出版から刊行された(2,310円、税込)。単行本未収録の作品を中心にしたということで、最晩年の作品が多い。そのため、これまでの画讃集とは少し趣が異なっている。墨や硯の写真もあり、これもこれ…

『きみが見つける物語 切ない話編』

『きみが見つける物語 十代のための新名作 切ない話編』(角川文庫)というアンソロジーに、志賀の名前があったので調べてみたら、「小僧の神様」が収録とのこと。結構オーソドックスな選だったので、逆に意外。 ちなみに同アンソロジーの既刊に『友情編』と…

『有島武郎事典』

有島武郎研究会編の『有島武郎事典』が2月に勉誠出版から出る予定。研究会のサイトにはまだ詳細は出ていないようだ。 勉誠出版 --有島武郎事典 http://www.bensey.co.jp/book/2141.html 有島武郎研究会 http://wwwsoc.nii.ac.jp/ats/ 有島武郎事典作者: 有島…

岩波文庫12月の復刊

岩波文庫の2009年12月の復刊のうち、武者組的に気になるのは3冊。 『志賀直哉随筆集』高橋英夫編 2009年12月16日 重版再開 『手仕事の日本』柳宗悦 2009年12月9日 重版再開 『人生論』トルストイ/中村融訳 2009年12月9日 重版再開 なお同社の下記ページでは…

荒川洋治『読書の階段』

ブックオフ国領店でget(単行本のセール中)。以前から荒川さんの本は欲しかった。「習慣詩人」という文章で、実篤の詩の解説をしている(角川文庫『武者小路実篤詩集』所収)。文庫で既に読んでいて持ってもいるが、こちらの本も確保。読書の階段作者: 荒川…

『東京文学探訪〜明治を見る、歩く(下)』

井上謙氏によるNHKラジオ講座のテキスト。国領のブックオフでget。「NHKカルチャーアワー・文学と風土」で2001年7月〜9月にNHKラジオ第2放送で放送されたらしい。実篤の生家も取り上げられている。 それにしても137ページの写真は有島武郎とあるが、別人に思…

「芸術新潮」2009年11月号

「芸術新潮」2009年11月号によると、北海道立近代美術館(札幌市)で、特別展 出光美術館所蔵 ジョルジュ・ルオー展が開かれるようだ(2009/10/28〜11/29)。開催が近いので、「最近の展覧会」に追加した。 北海道立近代美術館(札幌市) http://www.aurora-…

実篤記念館の閲覧室にて新刊2冊

実篤記念館の閲覧室には、新刊図書のコーナーがある。実篤や白樺派に関する本はほとんどすべて見ることができると言っても過言ではない。記念館を見学するときは必ずチェックするようにしている。 今回は、『生田長江批評選集 第2巻』と『芸術はどこから来て…

「クロワッサン 2009/7/25号」で鳥取民芸の記事

「クロワッサン 2009/7/25号」に「日本の良品を探す。/福田里香さん、束松陽子さんと『民芸』を発見する、鳥取の旅。」という記事があった。 鳥取民芸美術館、たくみ工芸店、たくみ割烹店の紹介があり、民芸美術館向かいの旧吉田邸(医院)は通常非公開だが…

角川文庫夏の100冊(2009)

角川文庫はというと、白樺関係は皆無。 野村美月の『“文学少女”と死にたがりの道化』がリストにあったので、いつの間にファミ通文庫から角川文庫に、と思ったら、ファミ通文庫のままだった。タイトルでは角川文庫と言いながら、この辺はなんでもありなのだな…

ナツイチ2009(集英社文庫)

集英社文庫の夏の一冊「ナツイチ」(2009)は、既報のとおり、有島武郎『生れ出づる悩み』が同キャンペーンのイメージキャラクター・岡田将生の写真カバーで出ている。白樺関連はそれだけ。 id:musha-gumi:20090627#p4

新潮文庫の100冊(2009)

『友情』は、今年は落選(泣)。blogを検索してみると、ここのところ、1年おきの採用となっている。 2006年 ○ id:musha-gumi:20060711 2007年 × id:musha-gumi:20070708 2008年 ○ id:musha-gumi:20080706 2009年 × 書き込んでいる日付もだい…

岩波文庫2009年夏の一括重版

岩波文庫の2009年夏の一括重版に、『里見弴随筆集』(紅野敏郎編)と、『摘録劉生日記』(酒井忠康編)があった。7/9発売予定。この機会に買っておこうか。

有島武郎『生れ出づる悩み』(集英社文庫)

集英社文庫のナツイチで、有島武郎『生れ出づる悩み』が「変わり表紙」で発売される。同キャンペーンのイメージキャラクター・岡田将生の写真が表紙になっているとのこと。一昨年の『友情・初恋』同様、これまでにない層が手に取るだろうか。

「週刊 西洋絵画の巨匠」第1巻ゴッホ

小学館から「週刊 西洋絵画の巨匠」というシリーズが始まり、その第1巻はゴッホだった。よくある、創刊号だけ大幅に安いパターンで190円。買いそうになったがふみとどまった。http://www.shogakukan.co.jp/w_seiyoukaiga/index.html]また、同じく店頭には講…

『里見とん伝』を入手

小谷野敦の『里見とん伝』をようやく入手。e-honで注文したが、取り寄せに時間がかかった印象。400ページ超もあるので、いつ読み終わるか(厚さに圧倒されないように)。 表紙のかっこいい里見の写真は、昭和初年のもの。

小谷野敦『里見とん伝』

小谷野敦による里見とんの評伝が12/20に中央公論新社から刊行された(「とん」弓編に享。編集画面で入力しても文字化けするが、使用不可能なのか?)。タイトルは『里見とん伝−「馬鹿正直」の人生』。著者のルビも「こやのとん」となっていた(本名は「あつ…

『デューラー 自伝と書簡』(岩波文庫)

デューラー著、前川誠郎訳。2009/1/16予定。見てみよう。

「文藝春秋」2009年1月号

「文藝春秋」2009年1月号(12/10発売)の特集「完全保存版 昭和の遺書」に、実篤の名前があったのでさっそく見てみた。遺書が紹介された記事が並んでいるのかと思ったら、梯久美子という筆者が一連の文章として書いていて、その中に遺書が引用されてい…

大津山国夫『武者小路実篤、新しき村の生誕』

大津山国夫氏の新刊が武蔵野書房から出ている。タイトルは『武者小路実篤、新しき村の生誕』(3,150円)。2008年10月14日の発行。 新しき村創設90周年にあたり、創設3年(大正7年〜9年)の村を研究をまとめたもの。「村」に関する新刊は貴…

吉井長三『銀座画廊物語』

書原仙川店で見つけた本。吉井が尾道の志賀直哉が暮らした長屋が売りに出ていると聞いて実篤に相談したところ、長屋を買って「暗夜行路」饅頭でもつくれば売れるだろうと言われ、そのまま志賀に話して怒られたという話が出ていた。甘いもの好き&構わない実…

『ブラジル日本移民百年史 別巻』

ブエノスアイレスで開かれたペンクラブ大会の途中、ブラジルに立ち寄った有島生馬の写真があった。同行は島崎藤村夫妻。ペンクラブ等の活動があるから、生馬の行動範囲はかなり広くなるだろう。 日本ペンクラブのwebページを見ると、島崎藤村は初代会長で在…

『志賀直哉宛書簡集 白樺の時代』

上の日本近代文学館の展示の元となった(?)本。日本近代文学館編、9/26発売。志賀直吉氏から同館に寄託された志賀直哉宛て書簡約4,500通のうち、『白樺』時代を中心に同人とその周辺の人々全17名の未発表書簡約700通を収録。9,870円とおいそれとは手が出ない…

岩波文庫の『友情』は5月に重版

上記webページで月をさかのぼって検索していたら、実篤の『友情』は5/23に重版と出ていた。途切れなく出ていたとばかり思っていたので、ちょっと意外だった。 http://www.iwanami.co.jp/shinkan/repub/2008/05.html

岩波文庫11月の重版に柳宗悦『工藝文化』

柳宗悦の『工藝文化』が11/20に重版されるそうだ。 http://www.iwanami.co.jp/shinkan/repub/2008/11.html

松本清張『半生の記』(新潮文庫)

表紙が劉生の「切り通し」。それだけです。 図書館で借りたら、古い版で表紙が違いました(はずれ)。